カメラのレビューやレンズ紹介を見ると、「焦点距離◯mm(35mm換算)」という文字がズラーっと並んでいて、正直「何これ?」と思ったことありませんか?私も最初は全く分からなくて、とりあえず見ないふりをしていました(笑)。
でも実は、この「焦点距離」と「35mm換算」を理解すると、カメラライフが劇的に変わるんです。レンズを買うときに迷わなくなるし、「あの写真どうやって撮ったの?」という疑問も解決できちゃいます。今回は、そんな焦点距離の世界を、できるだけ分かりやすくお話ししていきますね。
焦点距離ってなに?写真にどう影響するの?
焦点距離って聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、実はシンプルです。レンズの中心からセンサー(写真を記録する部分)までの距離を、ミリメートル(mm)で表したものなんです。
この数字の違いで、写真に写る範囲がガラッと変わります。身近な例で言うと、スマホのカメラで「1×」「2×」「0.5×」みたいなボタンを押すと画面の見え方が変わりますよね?あれと同じような感覚です。
- 焦点距離が短い(例:20mm) → 広い範囲が写る(広角)、まるで目を見開いたような感じ
- 焦点距離が長い(例:200mm) → 狭い範囲が拡大されて写る(望遠)、双眼鏡で覗いているような感じ
つまり、焦点距離は「どれだけ広く写すか、どれだけアップで写すか」を決める数字なんです。この概念を覚えておくだけで、レンズ選びが断然楽になりますよ。
画角ってなに?焦点距離とどう関係しているの?
画角は、レンズが写せる視野の広さのことです。人間の目でいうと「視野角」みたいなものですね。単位は度(°)で表されて、数値が大きいほど広い範囲を一度に写せます。
焦点距離と画角は、まるでシーソーのような関係にあります。一方が上がれば、もう一方が下がる感じです。
例えば、24mmのレンズなら目の前に広がる美しい山並みを一枚に収められますし、200mmの望遠レンズなら公園の池にいるカモを大きくクリアに撮影できます。同じ場所に立っていても、レンズ一本で全く違う世界が切り取れるのがカメラの面白いところですね。
35mm換算とは?センサーサイズによって見え方が変わる理由
さて、ここからが本題の「35mm換算」です。実は、カメラのセンサーサイズ(写真を記録する部分の大きさ)によって、同じ焦点距離のレンズを使っても写る範囲が変わってしまうんです。
これって、例えるなら同じ窓から外を見ても、その窓から少し離れて見るか、窓にぐっと近づいて見るかで、見える景色の範囲が変わるのと似ています。
35mmフルサイズが基準
「35mm換算」の「35mm」は、昔のフィルムカメラで使われていた35mmフィルムのサイズを指しています。現在のデジタルカメラでは、これと同じサイズのセンサーを「フルサイズ」と呼んでいて、これが基準となっているんです。
主なセンサーサイズと換算倍率はこんな感じです:
- APS-Cセンサー:フルサイズより小さく、約1.5〜1.6倍(メーカーによって微妙に違います)
- 例:50mmレンズ × 1.5倍 → 35mm換算で約75mmの画角
- マイクロフォーサーズ:さらに小さく、2倍
- 例:25mmレンズ × 2倍 → 35mm換算で50mmの画角
つまり、「35mm換算50mm」という表記があったら、「フルサイズカメラで50mmのレンズを使った時と同じ画角で写りますよ」という意味なんです。
この仕組みを理解しておくと、ネットでレンズのレビューを見たときに「あ、このレンズは自分のカメラだと実際はもう少し望遠寄りになるな」といった判断ができるようになります。
まとめ:焦点距離と35mm換算を理解してレンズ選びをもっと楽しく!
焦点距離と画角、そして35mm換算の関係が分かると、レンズ選びが格段に楽になります。もう店頭で「うーん、どれにしよう…」と悩む時間が減りますよ。
撮りたい写真のイメージに合わせて、こんな風に選んでみてください:
- 旅行先の風景や建物全体を撮りたい → 広角レンズ(35mm換算で24mm前後)
- 家族の記念写真や日常スナップ → 標準レンズ(35mm換算で50mm前後)
- 運動会の子供や野鳥、月の写真 → 望遠レンズ(35mm換算で200mm以上)
そして大切なのは、自分の使っているカメラがフルサイズ以外なら、必ず35mm換算をチェックすること。「思ってたより寄りで写っちゃった!」「もっと広く写ると思ってたのに…」なんて失敗を防げます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、実際に撮影しながら「このレンズだとこんな風に写るんだ」と体感していけば、きっと理解が深まるはずです。ぜひ、いろいろなレンズを試して、お気に入りの一本を見つけてくださいね!