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夜景撮影に最適なレンズはこれ!初心者におすすめの明るいレンズ5選

みなとみらいの夜景

夜の街に輝くネオンサインや、遠くに見える夜景を撮ってみたものの、なんだか思っていたのと違う…そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。実は、夜景撮影の成功の鍵は「レンズ選び」にあるんです。

今回は、カメラを始めたばかりの方でも美しい夜景を撮影できる「明るいレンズ」について詳しく解説していきます。どのレンズを選べばよいか迷っている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

夜景撮影に必要なレンズの条件とは?

夜景撮影では、日中の撮影とは全く異なる条件で撮影することになります。光の量が圧倒的に少ない環境では、レンズの性能が写真の出来栄えを大きく左右するのです。

特に注目したいのが「開放F値」と呼ばれる数値です。F1.8やF2.8といった数字で表されるこの値が小さいほど、レンズはより多くの光を取り込むことができます。つまり、暗い場所でも明るく撮影できるということなんです。

F値が小さい明るいレンズを使うことで、シャッタースピードを速く設定できるため、手ブレを起こしにくくなります。また、ISO感度を必要以上に上げなくても済むので、ザラついたノイズの少ない、クリアな写真に仕上がります。

一般的に、ズームレンズよりも単焦点レンズの方がF値が小さく作られています。単焦点レンズは焦点距離が固定されているため、撮影時は自分が動いて構図を調整する必要がありますが、その分画質の良さや明るさでは優秀な性能を発揮してくれます。


夜景撮影におすすめのレンズ5選(初心者向け)

ここからは、実際に使いやすく、価格も手頃なレンズを厳選してご紹介していきます。どれも初心者の方が最初の1本として選んでも間違いないものばかりです。

SONY FE 35mm F1.8(フルサイズ)

ソニーのフルサイズミラーレス用レンズとして人気の高い一本です。35mmという焦点距離は、人間の視野角に近く、自然な遠近感で撮影できるのが魅力。F1.8の明るさがあるため、夜景はもちろん、薄暗いカフェでの撮影なども手持ちで楽しめます。

レンズ自体が小さく軽いので、長時間の撮影でも疲れにくく、旅行先での街歩きスナップにも最適です。解像度も申し分なく、夜景の細かなディテールまでしっかりと描写してくれます。


Canon RF 50mm F1.8 STM(フルサイズ)

キヤノンユーザーなら一度は検討したい「撒き餌レンズ」の代表格です。手頃な価格でありながら、F1.8の明るさと優秀な光学性能を両立しています。

50mmという焦点距離は「標準レンズ」と呼ばれ、幅広いシーンで活躍してくれます。夜景撮影では、街の一部を切り取ったり、遠くの建物にフォーカスしたりと、様々な表現が可能です。美しいボケ味も楽しめるので、前景に何かを配置した夜景撮影にもおすすめです。


Nikon NIKKOR Z 28mm f/2.8(フルサイズ)

ニコンのZマウント用レンズで、広角よりの画角が特徴です。28mmという焦点距離は、広い範囲を画面に収めることができるため、都市の夜景や星空と地上の風景を組み合わせた撮影に向いています。

F2.8という明るさは、先ほど紹介したレンズほどではありませんが、夜景撮影には十分な性能です。何より軽量でコンパクトなので、長時間の撮影や登山での星景撮影にも負担になりません。柔らかく自然な描写も魅力の一つです。


SIGMA 16mm F1.4 DC DN(APS-C)

APS-Cセンサーのカメラをお使いの方におすすめしたいのがこちらのレンズです。16mmという超広角でありながらF1.4という非常に明るいレンズで、星景撮影から都市夜景まで幅広く対応できます。

APS-Cセンサーでは約24mm相当の画角になるため、広大な夜景を一枚の写真に収めることができます。また、F1.4という明るさは星の撮影にも威力を発揮し、短時間の露光でも美しい星空を撮影できます。ソニーEマウント、キヤノンEF-M、マイクロフォーサーズなど、複数のマウントに対応しているのも嬉しいポイントです。


TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2(フルサイズ)

「ズームレンズも欲しいけれど、夜景撮影もしたい」という方にぴったりなのがこちらのレンズです。28mmから75mmまでの実用的な画角をカバーしながら、全域でF2.8という明るさを保っています。

一本のレンズで広角から中望遠まで対応できるため、夜景撮影でも様々な構図にチャレンジできます。旅行先で荷物を減らしたい時や、レンズ交換の頻度を抑えたい時にも重宝します。画質も単焦点レンズに迫る高い水準を保っており、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。


F値が小さい"明るいレンズ"のメリットとは?

明るいレンズが夜景撮影に適している理由を、もう少し詳しく見ていきましょう。

まず最大のメリットは、シャッタースピードを速く設定できることです。暗い環境でも多くの光を取り込めるため、手ブレが起こりにくいシャッタースピードで撮影できます。これにより、三脚を使わない手持ち撮影でも、ある程度の夜景撮影が可能になります。

次に、ISO感度を低く抑えられる点も重要です。ISO感度を上げすぎると写真にザラザラとしたノイズが発生しますが、明るいレンズを使えばISO感度を適切な範囲に抑えながら適正露出で撮影できます。結果として、滑らかでクリアな夜景写真に仕上がります。

また、F値が小さいレンズは美しいボケ効果を得やすいという特徴もあります。夜景撮影では、手前の街灯や看板をぼかして背景の夜景を際立たせたり、遠くの光をまん丸に美しくぼかしたりする表現が可能になります。

さらに、明るいレンズは一般的に光学性能が高い製品が多いのも特徴です。メーカーも力を入れて設計するため、解像度やコントラスト、色再現性などの面でも優秀な性能を発揮してくれます。


夜景撮影を成功させるためのポイント

良いレンズを手に入れたら、撮影テクニックも合わせて身につけておきましょう。ちょっとした工夫で、写真の仕上がりは格段に向上します。

三脚

三脚の活用は、夜景撮影の基本中の基本です。どんなに明るいレンズを使っても、長時間露光が必要な場面では三脚が必須になります。街の光跡を撮影したり、星の軌跡を表現したりする際には、確実にカメラを固定できる安定した三脚を使いましょう。


露出の設定

露出設定のバランスも重要なポイントです。ISO感度は可能な限り低く設定し、シャッタースピードで明るさを調整する癖をつけましょう。最近のカメラは高感度性能も向上していますが、やはりISO100や200で撮影した写真の方が滑らかで美しい仕上がりになります。


マニュアルフォーカス

暗い環境ではマニュアルフォーカスの出番です。オートフォーカスは明るい場所では頼りになりますが、暗所では迷ってしまうことがよくあります。ライブビューで拡大表示を使いながら、手動でピントを合わせる技術も身につけておきましょう。


ホワイトバランス

ホワイトバランスの調整も忘れずに行いたいポイントです。夜景では様々な色温度の光源が混在するため、オート設定では思った通りの色合いにならないことがあります。撮影後にRAW現像で調整することもできますが、撮影時にある程度意図した色合いに設定しておくと、後の作業が楽になります。


手振れ補正

また、手ブレ補正機能がある場合は積極的に活用しましょう。レンズ内手ブレ補正や、ボディ内手ブレ補正など、最近のカメラには優秀な手ブレ補正機能が搭載されています。ただし、三脚使用時は手ブレ補正をオフにした方が良い場合もあります。


撮影時刻

撮影時刻にも気を配ってみましょう。完全に日が沈んだ後よりも、空にわずかに明るさが残っている「ブルーアワー」と呼ばれる時間帯の方が、空と建物のバランスが良い写真を撮りやすくなります。


まとめ:レンズ次第で夜景写真はもっと楽しくなる!

夜景撮影は確かに難しい分野ですが、適切なレンズを選ぶことで、驚くほど美しい写真が撮れるようになります。技術的な面も大切ですが、何より大切なのは「楽しみながら撮影する」ことです。

初めての夜景撮影用レンズとしては、F1.8程度の単焦点レンズがおすすめです。扱いやすく、価格も手頃で、確実に夜景撮影のスキルアップにつながります。少し予算に余裕がある方や、利便性を重視したい方は、F2.8通しのズームレンズも良い選択肢です。

レンズ選びで迷った時は、まず自分がどんな夜景を撮りたいのかを明確にしてみてください。広大な都市夜景なら広角レンズ、街の一部を切り取りたいなら標準レンズ、遠くの建物にフォーカスしたいなら中望遠レンズといったように、撮影したいイメージに合わせてレンズを選ぶと失敗が少なくなります。

素晴らしい夜景との出会いは、きっとあなたの写真ライフをより豊かにしてくれるはずです。お気に入りのレンズを見つけて、美しい夜の瞬間を写真に残してみてください!

  • この記事を書いた人
Kazu

Kazu

オンラインカメラショップ店長|写真撮影|動画制作|ホームページ制作|福岡県在住|42歳|35都道府県訪問|美味しいものを食べていれば幸せ

「旅」と「カメラ」をテーマに実体験を元にした記事を書いてます

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