カメラ撮影では、どのモードで撮影するかは非常に重要なポイントです。
今回紹介する絞り優先モード(Aモード)は、多くの場面で活躍する便利なモードです。
絞り優先モードを使うことで、写真の背景を美しくぼかしたり、風景全体にシャープなピントを合わせたりと、被写体を自由に演出できます。
このモードをマスターすれば、より自分の意図に合った写真を撮影できるようになります。
この記事では、絞り優先モードの基本的な仕組みや設定方法、実際の撮影シーンでの活用方法について詳しく解説します。
絞り優先モードを使って写真撮影の幅を広げてみましょう。
絞り優先モードとは
絞り優先モード(Aモード)は、カメラの撮影モードの一つで、撮影者が絞り値(F値)を手動設定し、それに合わせてカメラが自動でシャッタースピードを調整するモードです。
このモードを使うことで、被写界深度、つまりピントが合う範囲を自由にコントロールできます。
絞り値が小さいほど背景がぼけて被写体を際立たせることができ、大きいほど前景から背景までくっきりと写し出せます。
これによって、風景写真からポートレート写真まで様々なシーンで効果的な表現が可能です。
絞り優先モードは、露出をカメラ任せにしつつもクリエイティブなコントロールをしたい方にぴったりのモードです。
絞り値(F値)についての基礎知識
ここで、絞り優先モードでコントロールする絞り値について少し解説します。
絞り値(F値)は、カメラのレンズ内の開口部の大きさを示す数値です。
F1.8、F2.8、F4・・・・F16、F18・・といった数値で表現されます。
レンズの絞りは、レンズに入る光の量を調整して写真の明るさや被写界深度に大きな影響を与えます。
F値が小さいほど開口部は大きくなり、より多くの光が取り込まれるため、背景がぼけやすくなります。
一方、F値が大きいほど開口部は小さくなり、光の量は減りますが、前景から背景までピントが合いやすくなります。
絞り優先モードを使ってみよう
ここからは、カメラで実際に絞り優先モードで撮影する方法について解説します。
まず、カメラのモードダイヤルをAモードに設定します。
機種によって、上部に物理的なダイヤルとして付いていたり、カメラのメニュー画面から選んだりと異なるので、詳しくは説明書を確認ください。
次に、被写体や撮影シーンに合わせて絞り値(F値)を調整します。
例えば、背景をぼかしたい場合は小さいF値(例:F2.8)、全体にピントを合わせたい場合は大きいF値(例:F11)を選びます。
設定後、ファインダーや液晶画面で構図を確認し、ピントを合わせます。
この際、カメラは自動的にシャッタースピードを調整し、(カメラが判断する)適切な明るさになります。
余談ですが、もし撮影した写真よりもっと明るく(暗く)したい場合は、「露出補正」という機能を使い、次に撮影する写真の明るさを手動調整できます。
露出補正については、以下の記事で解説しています。
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撮影シーンごとに異なるF値の設定を試してみましょう。
ポートレートでは被写体を際立たせるために小さいF値を、風景では全体をくっきり写すために大きいF値を選ぶと良いです。
実際に撮影を繰り返しながら、適切な絞り値を見つけてみてください。
絞り優先モードを使いこなすことで、写真の表現力が一気に上がると思います。
絞り優先モードの注意点
絞り優先モードは写真表現のコントロールができる便利なモードですが、注意点があります。
まず注意すべきは、シャッタースピードです。
絞り値を大きく設定すると、写真の明るさを確保するためにカメラが自動的にシャッタースピードを遅くする場合があります。
これにより手ブレが発生しやすくなるため、手持ち撮影の場合はシャッタースピードが十分速いか確認しましょう。
カメラによっては、絞り優先モード使用時のシャッタースピードの下限を設定できるものがあり、便利な機能なので活用すると良いと思います。
シャッタースピードで写真の明るさが確保できない場合、カメラが自動でISO感度を上げてちょうど良い明るさの写真になります。
ただし、ISO感度を上げすぎるとノイズが発生し、ざらざらとした印象の写真となってしまいます。
その場合、もしシャッタースピードをさらに遅くできない場合は、F値を小さくしてあげることでノイズを減らしながら適切な明るさで撮影できます。
このように「F値」「シャッタースピード」「ISO感度」は、それぞれ相互に関係しながら写真の明るさが決まるので、これについて理解しておくことで実際の撮影に応用が効くようになると思います。
さいごに
この記事ではカメラの絞り優先モードについて解説しました。
とても便利なモードで、私は普段の撮影の90%以上をこのモードで撮影しています。
まずはF値を変えながら、同じ被写体を撮影してみてください。
写真表現の違いを実感できると思います。
カメラには他にも撮影モードがあり以下の記事で解説しています。
合わせてご覧ください。
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それでは!